市場町デンタルクリニックのお知らせ

平成28年9月26日(水)今回で黒沢誠人先生ドーソン咬合理論勉強会も、Peter E.Dawson著ドーソン ファンクショナル オクルージョンを勉強会の若きDr.達との中での約三年に及ぶ輪読と、黒沢先生の解釈説明とその検討会をしてまいりまして、ようやく最終章まで輪読を完了いたしました。
東京医科歯科大学の研修室で、毎月一度、水曜日に仕事が終わってから夜遅くまでの勉強会に欠かさず出席するのは、なかなか大変のものがありました。それは、受講する我々も大変でしたが、講師として我々を導いてくださった、黒沢先生のご苦労は図り知れないものと想像いたします。感謝の言葉もありません。本当に、難解で、常人では理解の域に達することは本当に厳しい内容です。それを、事細かに解説しながらの輪読は、今まで咬合学を一応マスターしたと思っているものにも物凄いインパクトがありました。
現在、東京医科歯科大学では、ある医局で英語の原著での輪読を始めたとのことで、黒沢先生が行ってこられた業績が、高く評価され、日本国における最高峰学歴を誇るDr.達にその重要性が認識された証であると感じております。素晴らしい事であるとともに、私をその中に交えていただけたことを誇りに感じている次第です。

咬合安定の必要条件
1.    顆頭-円板集合体が関節結節に対して最上位で(中心位)配列しているときの、全歯の安定したストップ
2.    機能域の限界運動と調和したアンテリアガイダンス
3.    前方運動における全臼歯離開咬合    
4.    非作業側(滑走顆頭側)の全臼歯離開
5.    側方アンテリアガイダンスと顆頭の限界運動において、作業側前臼歯の干渉はない

一般の方には、専門用語で難解で申し訳ありませんが、上記の5箇条に関して、我々は、それぞれを深く掘り下げて、勉強してまいりました。それぞれを解説するのは、今後復習会があるので、その時にご報告させていただくとして、この5箇条をしっかりと理解し、そして、実践できるDr.の育成が黒沢先生の願いであり、その中で輪読における最終回のドーソン咬合学における、「咬合修復の治療順序」を学んでまいりました。
今日学んだことは、私が日ごろ行っておりますことの、総復習となる項目で、補綴治療における治療順序を再確認させていただきました。
こうして約三年間の学習を振り返ってみて、やはり、一番のドーソン咬合学の入口ともいえる1.の中心位へ下顎を誘導して、適切な診査診断をすることが一番難しく、術者の両手で患者様の下あごを支えて、下顎顆頭を上顎関節窩の最上位に誘導できる歯科医師でいなければならないことを強く再認識いたしました。

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